山寿会 スタッフ日記

オメガ シーマスター 300Mをつけて即位。
2014/04/14
ドレスウォッチとしての“ルール”は忘れよう。王である以上、好きなものを身につけていいのだ。オメガコピー大晦日の夜、当時世界で最も長く君臨していたデンマークのマルグレーテ2世女王陛下が王位を退位し、息子のフレデリック皇太子(当時)に王位を譲る準備をしていたことで、祖国(そして君主制に続く世界中の国々)に衝撃を与えた。先週末、その手続きがついに行われ、フレデリック10世が王位を継承した。いくつかの簡単な手続きのあと、フレデリック王はクリスチャンスボー城のバルコニーに登場し、その時計センスを披露した。King Frederik Xオメガ シーマスター 300Mを着用するフレデリック10世。Photo: Getty Imagesフレデリック王は魅力的な人生を送ってきた。彼はスポーツマンであり、国際オリンピック委員会の元メンバーでもあり、船乗りでもあり、またデンマーク王立海軍とデンマーク王立陸軍に従軍した経験も持つ。さらに1995年、フレデリック王はデンマークの精鋭特殊部隊でフロッグマンとしての訓練を修了している。あるとき、フレデリック王は部隊から“ユニットウォッチ”であるシーマスター 300Mを与えられ、それが彼のお気に入りの時計になったようだ。軍人的ユーモアと無縁ではなかったフレデリック王は、ウェットスーツに水が入ったあとペンギンのようによちよち歩いたことから、“ピンゴ”というニックネームがつけられた(彼の仲間は今でも王をそう呼べるのだろうか)。King Frederik Xフォーラムに投稿された写真(どこから出てきたのかわからない)によると、フロッグマン中隊のシーマスターはカスタムされたマットダイヤルとベゼル、サテン仕上げが施され、裏蓋にはユニットの記章(王冠)が刻印されている。私が最初にこの時計を知ったWatches of Espionageによると、現メンバーと元メンバーはオメガからこれを購入することができるそうだ。実際、このデザインの時計(裏蓋は異なるが)は、米海軍特殊部隊(Navy SEALs)、米シークレットサービス(U.S.Secret Service)、そして無名の米特殊部隊で入手可能だ。つまり、とても感情的なその日のために、彼にとって大きな意味を持つ時計を選んだのは当然のことなのだ。King Frederik X涙を拭うフレデリック10世。Photo: Getty ImagesKing Frederikデンマーク国王フレデリック10世。Photo: Watches of Espionage確かに、そのような時計はブレスレットで身につけていれば、デンマークの軍服と合わせても気づかれないかもしれないが、NATOだとどうなる? それが気づかれないわけがないだろう。率直に言って、私は“何を持ってドレスウォッチとするか”とか、“もしあるとすれば、どのような時計がこの服装に合うか”という決めつけを、煩わしく、退屈で、時代遅れの議論のひとつだと思っている。だからこそ自分の気に入った時計を選んだ国王に大きな賛辞を贈りたい。彼がストラップを変えたようにも見えないが、ただWOE(Watches of Espionage)が数年前に、彼が同じNATOストラップと思われる時計をつけている写真も公開している。シーマスター万歳、そして国王万歳!

セイコーのダイバーズウォッチは、本当に一緒に過ごせるポテンシャルを持っているはず。
2014/04/08
いわゆるセイコーのダイバーズウォッチ、“タートル”は、1970年代半ばから1980年代半ばにかけて製造された有名なクッションケースの6306/9ダイバーズウォッチの新たな大型バージョンだ。今年の初めに発売され、我々は2月下旬に手に入れた。私は長年セイコーファンであり、その時計は私にとっても、ほかの多くの人にとっても素晴らしいものに見えた。ただどの時計にも言えることだが、ある種のアイデアが好きであることと、その時計と何日も何週間も、何カ月も、ともに過ごせるのは別のことだし、ときにはまったく異なることもある。時計を買う前に数週間後、数カ月後にどう感じるかを知っておきたいと思うのは誰もが思うことだろう。セイコーのダイバーズウォッチは、本当に一緒に過ごせるポテンシャルを持っているはず。では、タートルと一緒に毎日を過ごすとどうなるのだろうか?ロレックススーパーコピー長期間のハンズオンのためには、シリコンストラップで提供されるSRP777(日本国内の型式はSBDY015)とは対照的に、SRP775のほうがいい選択だと思った。SRP775は文字盤、ベゼル、針にゴールドのアクセントが施され、やや凝った装飾となっている。SBDY015のほうが落ち着いた印象だ。後者のパレットは大部分が白と黒だが、曜日に少しだけ色が入っている。もちろん、周囲の反射によって拾ったものもあるだろう。さらにSRP775のブレスレットが装着性の面でどれだけ長く使えるかを見るのもおもしろいと思った。2月以来、この時計をブレスレットにつけたり外したりして、ときには1週間途切れることなくつけたこともあった(レビューのための着用時間を確保するため、ほかの時計は外していた)。SRP775とSBDY015を最初に手にしたときの印象は、とても前向きなものだった。見た目もよく、とてもしっかりしていてヘビーユースにも耐えられる時計だと思っていたし、その印象は今でも変わらない。SBDY015のシリコンストラップは、間違いなく素晴らしいものだ。唯一の問題は、ステンレスのキーパーのアイデアはいいと思うのだが、手首に少し食い込むことがあることか(ラバー製はしばらく使うと切れてしまう)。ひとつ確かなのは、このブレスレットは何よりもまず強度を重視してつくられているということだ。しっかりとしたエンドリンクがあり、クラスプは洗練されてはいないものの、ブレスレット全体と同様、非常に丈夫そうだ。私は手首が7インチ(約17.8cm)で納品されたままだとかなり長く、リンクをいくつか外さなければならなかった(リンクはピンとスプリットワッシャーで固定されており、自分で調整するのは少々難しいだろう。可能であれば販売店に依頼することをおすすめする。特に難しいことではないが、カーペットの上で作業するときや、適切な道具を使わずに作業をしてしまったことで小さなワッシャーを失ってしまうと、間違いなく予期せぬいらだちが起こる)。ブレスレットのリンクはいざというとき、ブレスレットのサイズが合えば交換用ストラップに使えそうな感じで、その重量にもかかわらずつけ心地はかなりいい。ありがたいことに、安価な時計のブレスレットにありがちなガタつきや毛の巻き込みはない。去年の2月からSRP775を着用しているほとんどの期間でブレスレットをつけていたが、十分な機能性を備えていると実感した。ただ重いのは間違いないし、SRP775の44mmというケースと相まって、手首に装着するとその重さがより際立つ。 日常的に時計を身につけるときにはふたつの疑問がある。ひとつ目はその時計自体に満足しているかどうかで、その時計がどれだけ長く心を捉えて離さないかだ。 最初の点では、SRP775は本当に優れていると感じる。一般的に逆回転防止ベゼルを持つダイバーズウォッチはほかの一般的なカテゴリーの時計よりも、ほとんどの実生活の場面で満足のいく、あるいはそれ以上の性能を発揮する可能性が高いと思っていた。時折、あるいはそれ以上のラフな使用にも耐えられるようにつくられていて、あらゆるクラスの時計のなかで本当にしっかりしていて見栄えがよく、手頃な価格のものを見つけるのが最も簡単なのだ。そして経過時間ベゼルは、現実世界で発生するほぼすべてのタイミングの問題に対処できる(私のSRP775では、数えきれないほど洗濯物のタイミングを計っている)。ちなみにベゼルの位置合わせの問題については、初期の段階でいくつかの苦情があった。しかし我々のタートルはどちらも、この点で問題の兆候を示さなかった。ベゼルはわずかに硬いものの滑らかに回転してくれ、私のものは文字盤の全周に渡ってカチカチと歯留めに当たっていた。チューダー ブラックベイのベゼルのような正確な感触はないが、チューダーほどの価格を支払っているわけではないからいい。ADVERTISEMENT ふたつ目の点は、SRP775をつけていたとき、何週間か経つにつれて恋しくなった時計がいくつか出てきたことだ。多くの人がそうであるように、私自身も時計をローテーションする習慣がある。ただし総合的に見てSRP775は、ほかの時計の選択肢があったとしても、また時計にかなりの時間を費やしたとしても、99%の時間において十分だと思う以上に心から満足できるものである。 つまりSRP775は、その機能性とデザインで、どんなものにも対応できるという充足テストに合格しているのだ。さらに言うと使いやすさのテストにも合格している。多用途で機能性も十分、クールな要素も十分に備えているため、手首から外してほかのものを身につけたくなることはあまりない。しかしセイコーダイバーズウォッチを買おうとしている人が疑問に思うのは次のようなものだろう。人気が高く、伝説的なモデルであるSKX007のような、まだ高価ではないクラシックエントリーモデルではなく、なぜこの新しいクッションケース付きのプロスペックスダイバーズウォッチを買うのかということだ。 個人的な話になるが、私が初めて手にした機械式時計はセイコー5で、2番目に手にした機械式時計は偽物のセイコーSKX007だった(悲しいかな、なぜわざわざSKX007の偽物をつくる必要があったのかは、今でも謎である)。しかし、私が手にした3本目の機械式時計は本物のSKX007であり、その安さ、頑丈さ、そしてフィールドで長期間使用された歴史などが(実際カラシニコフ“銃”のような実用性を持ち、あらゆる装飾を完全に排除し、信じられないほどの乱用に耐える能力)、私史上最も好きな時計のひとつになった。しかし私がいつも見逃していたのは、ムーブメントの手巻き機能とストップセコンド機能だった。 しかし、私はSRP775をずっと安心して身につけられることに気づいた。というのも数日後に手に取った際、針が停止していたとしても実際には香箱をフルで巻き、(ストップセコンド機能のおかげで)時報をセットすれば、そのまま生活を続けることができるからだ。確かに手巻き機構がないのは、良質なエントリーレベルのセイコーのトレードマークのようなものであり、それ自体が致命的な欠陥ではない(結局のところジャガー・ルクルトのフューチャーマティックも手巻きにはできなかった)。しかし手巻きをするかしないかの選択を迫られたら、私は毎回手巻きを選ぶだろう。 ほかにもいくつかポイントがある。SRP775の秒針は一見すると短すぎるように感じたが、数週間後にSKX007の秒針と比較したら長さはまったく同じで、さらに見返し(インナーリング)の端までの距離も両モデルまったく同じだった。また、秒針が夜光部分を通過する位置もほとんど同じであった。秒針が少し短いという印象を受けたのは、何よりもSRP775のケース径が大きい(44mm径)ことによるものだと思う。ちなみにケースサイズと言えば、不思議なことにSRP775は007より大きくなかった。おそらく、クッションケースが手首にすっきりと収まるからだろう。 もうひとつのポイントは、ブレスレットをストラップに付け替えたい場合(おそらく、いつかバラエティに富ませるためにそうしたくなるだろう)、ドリルドラグ(ストラップ交換のあるべき姿として)のおかげで楽しく簡単に交換できることだろう。ここでSRP775のゴールドアクセントが本領を発揮する。ゴールドカラーを拾う色のストラップを選ぶと、とてもスタイリッシュな仕上がりになるとお伝えしておこう。 なお夜光を得意とするセイコーのいつもの熱意(いいことだ)で塗布された夜光は、強烈な輝きを放つことにも注意しなければならない。 最後のポイントは精度である。495ドル(当時の相場で約5万4000円)の自動巻きダイバーズウォッチにどの程度の精度を期待できるのか、あるいは期待すべきなのか。何年も前であれば、007やセイコー5との誤差が10秒以下であれば満足していた。最近の記憶では、経験則に基づく精度レポートを解釈することの危険性と落とし穴について議論をしたが、このSRP775は1日に、ちょうど2秒ズレていることに気づいた。計時測定器にかけていない限り、1日の誤差がごくわずかであることに満足している。私の着用習慣は非常に規則正しいため(毎日約14〜16時間デイリーユースし、夜にはナイトスタンドで眠り、いつもは長距離の散歩を2、3回している)、精度がそれほど変わらないのはそれほど驚くことではない。いずれは遅れ気味ではなく少し進むように調整するかもしれない。もちろん本当に興味深いのは、このムーブメントを搭載したモデルの全体的な精度の安定性について、複数のサンプルでどれだけ一貫した性能を発揮できるか、より明らかにすることである。小話はともかく、500ドル以下の腕時計がマリンクロノメーターのような精度を提供してくれるのは、うれしい驚きだ。 SRP775を初めて巻いてから3カ月ほど経過したが、ほとんどのシーンで、つけるのが楽しくて仕方なかった。495ドルでこれ以上に多くのものを提供できる時計はほかにないだろうし、この価格帯のダイバーズウォッチのほとんどは、おそらくブラックタートルとゴールドタートルと同等のものを提供するのは難しいだろう。さまざまな理由から、毎日自然と腕につけてしまうような時計のひとつであり、44mm(ただ数字から予想するよりも小ぶりに着用できる)のケースさえ何とかすれば、私が長いあいだ見てきたバリュー・プロポジションのなかでも、最高のひとつと言えるだろう。セイコー プロスペックス SRP775およびSRP777(日本国内の型番はSBDY015)。200m防水、44.3mm径×14mm厚のステンレススティール製クッションケース、ルミブライトの針とマーカー。セイコー製Cal.4R36、自動巻き(手巻き機能付き)、ストップセコンド、24石、2万1600振動/時。SRP775はブレスレット、SBDY015はシリコンラバーストラップ。価格はSRP775は495ドル(当時の相場で約5万4000円)、SBDY015は475ドル(当時の相場で約5万2000円)。

セイコーのふたつのコアウォッチにダークなテイストを求めていた人におすすめだ。
2014/01/24
トップ画像にデジャヴを感じたなら、それは間違いではない。セイコーは昨年の2月、ファンに人気がある1965年生まれの62MAS(セイコーマティック カレンダー ダイバーズ)とその後継モデルの6105-8000、そしてフィールドウォッチであるアルピニストを復刻した新しいブラックシリーズを発表した。いずれもブラックの文字盤に質感のある加工を施し、ターコイズブルーのルミブライトを施している。それらは“限定版”(一部は大量生産された)であり、私はそれでシリーズが終わるかと思っていた。しかし今回セイコーは“キングタートル”ダイバーとソーラークロノグラフの2モデルを、同様のカラーコンビネーションでリリースした。SPRK43セイコー SBDY127(北米ではSRPK43)。スーパーコピー時計 代引きどちらのモデルもブラック硬質コーティングされたステンレススティールケースとセラミックベゼルを採用しており、価格はダイバーズ、ソーラークロノグラフともに10万4500円(税込)とスペックを十分に考慮したものとなっている。ダイバーズのSBDY127は45mm径×13.2mm厚のビッグサイズで、ラグ幅は22mm、ラグからラグまでは45mmとなっている。同様にブラックアウトした硬質コーティングのSS製ブレスレットに装着すると、かなりの重量になる。なおクロノグラフのサイズは41.4mm径×13mm厚で、ラグ幅は21mm、ラグからラグまでは45.9mmだ。SSC923セイコー SBDL105(北米ではSSC923)。キングタートルダイバーの内部にはセイコー製4R36が入っている。これは主力ムーブメントであるが6R35よりも少し安いため、パワーリザーブは減るものの(約41時間)、そのぶん価格的にも6万500円安くなっている。それ以外は逆回転防止ベゼル、ねじ込み式リューズ、ねじ込み式の裏蓋、200m潜水用防水に加え、日付・曜日を表示してくれる。ソーラークロノグラフはフル充電すると約6カ月使用可能で、ランニングセコンド、4時30分位置の日付表示、24時間表示のインダイヤル、60分計5分の1秒クロノグラフ、100mの防水性を確保している。これまでの3モデルに採用された質感のある文字盤を排除して、本ラインナップにはさらに変更が加わった。どちらもよりマットなグレー/ブラックになっている(どちらにより近いかは実物を見ないとわからないが)。また、発売は2024年2月9日を予定している。我々の考えさあご一緒に、“マークは黒い時計が好き”! どうもありがとう。さて、次はコメント欄だ。きっと“ダイヤルにXがなければいいのに”と書かれるだろう。ふう、いいだろう。それはさておき、これまで何千回も言われてきたことに取り掛かろう。私はこのようなリリースを好意的に受け止めている。ただ率直に言って、セイコーはすでに私が強力だと思う時計を3本リリースしているため、これはただチェックボックスを埋めただけのように感じ、あまり新規性が加わったとは思えない。SBDL105は問題なさそうだが、セイコーのソーラークロノグラフを実際に使ったことがないため、何か見逃していることがあればコメントで教えて欲しい。以上だ。あとはオリジナルのブラックシリーズの文字盤にあった素晴らしい質感がなくなってしまったことで、少しフラットな印象になってしまったことか。ただ何よりも、カタログを見ながら黒いソーラークロノグラフを探している人のための時計にも思える。SPRK43新しいブラック“キングタートル”ダイバーも同様に、最初のリリースと比べるとややフラットだが、ソーラークロノグラフよりは好みだ。大きめのケースと全体のブラックカラーの組み合わせは、“オーデマ ピゲのエンド オブ デイズ”の雰囲気を醸し出しているように思う。45mm×13.2mmというサイズはエンド オブ デイズよりもはるかに大きい。それもまた別のブラックアウトウォッチだが、少なくとも私は一貫していて、心が望むものを欲している。しかし、まだ心は昨年のSBDC183(北米ではSPB335)をちょっぴり欲しがっている。あれはまだあるのかな...。基本情報ブランド: セイコー(Seiko)モデル名: プロスペックス ブラックシリーズ(Prospex The Black Series)/ダイバースキューバ(SBDY127)、スピードタイマー ソーラークロノグラフ(SBDL105)型番: SBDY127(ダイバースキューバ)、SBDL105(スピードタイマー ソーラークロノグラフ)直径: 45mm(SBDY127)、41.4mm(SBDL105)厚さ: 13.2mm(SBDY127)、13mm(SBDL105)ケース素材: ステンレススティール(ブラック硬質コーティング)、セラミックベゼル(ともに)文字盤: グレーブラックインデックス: ドット(SBDY127)、スクエア(SBDL105)夜光: あり、針とインデックスとベゼルにルミブライトを採用(SBDY127のみ夜光ピップ付き)防水性能: 200m空気潜水用防水(SBDY127)、100m防水(SBDL105)ストラップ/ブレスレット: ブラック硬質コーティングのSS/ラグ幅22mm/ワンプッシュダイバーエクステンダー方式クラスプ(SBDY127)、ナイロンストラップ/ラグ幅21mm/ワンプッシュ三つ折れ方式クラスプ(SBDL105)追加情報: 逆回転防止ベゼル(SBDY127)、内面無反射コーティング(ともに)SSC923ムーブメント情報キャリバー: 4R36(SBDY127)、V192(SBDL105)機能: 時・分・センターセコンド、日付・曜日表示、ストップセコンド機能(SBDY127)、時・分・スモールセコンド、日付表示、クロノグラフ(24時間計、5分の1秒計測の60分計)、過充電防止機能(SBDL105)直径: 27.4mm(SBDY127)厚さ: 5.32mm(SBDY127)パワーリザーブ: 約41時間(SBDY127)、フル充電時約6カ月(SBDL105)巻き上げ方式: 自動巻き(SBDL105)、ソーラー(SBDL105)振動数: 2万1600振動/時(SBDY127)、3万2768振動/時(SBDL105)石数: 24(SBDY127)クロノメーター: なし(SBDL105は平均月差±15秒)価格 & 発売時期価格: ダイバースキューバ、スピードタイマー ソーラークロノグラフともに10万4500円(税込)

タイメックス クラシックなマーリンをレトロフューチャーにアレンジした新作
2013/12/20
クリエイティブ・ディレクターのジョルジオ・ガリ(Giorgio Galli)が指揮を執るタイメックスは昨年、刺激的で、ときにヘリテージにインスパイアされたデザインを提供することで、おなじみのマスマーケットと熟練したコレクターの両方にアピールするという追求の手を緩める気配はなかった。2023年に発売されたものといえば、ジョルジオ・ガリ S2、カーラ・バレットエディションV1、そして知る人ぞ知るseconde/seconde/との不敬なコラボレーションモデルのトリオのように、幅広い消費者に有効なコミュニケーションを図る、ロレックススーパーコピー時計 代引きブランド独自の能力を完璧に表現したスペシャルモデルたちが思い浮かぶ。これらのモデルは、幅広い消費者に効果的に伝えるというブランド独自の能力を完璧に表現した特別限定モデルだ。今、ブランドは2024年に向けて新たなイメージに全力を注いでいる。今回は手ごろな価格で提供しているドレッシーな手巻きモデル、マーリンファミリーのシルエットを一新し、60年代のスペースエイジスタイルをほうふつとさせるデザイン理念を取り入れた。“レトロフューチャリズム”という言葉が出るたびに、すぐに思い浮かぶのが『宇宙家族ジェットソン(原題:The Jetsons)』のテーマソングだ(この記事を書くために何度か聴いたかもしれないし、聴かなかったかもしれない…)。いずれにせよ、新作のタイメックス マーリンジェット オートマチックは、シルバーの沈んだダイヤルの上を浮かぶ60年代風のドーム型風防によって、この美学を実現している。しかし、タイメックスはスペースエイジのスタイルに必要な遊び心を全面に押し出し、マーリンの特徴であるドーム型風防をさらに進化させた。文字盤を覆うだけでなく、マーリンのロゴがプリントされた溝付きベゼル全体を包み込むように拡張しているのだ。この組み合わせの結果、ラグだけが露出した滑らかで丸みのある、まるで泡のようなプロポーションが生み出された。マーリンジェット オートマチックのフォルムは実験的だが、全体的なデザインはミニマルで洗練されたスタイリッシュな印象を与える。シルバーを基調とした文字盤に、アプライドのバーインデックス、スリムな針、そして12時と6時位置に配された小さなロゴが特徴だ。24時間表示のインダイヤルは9時位置にあるが、個人的な感想として、3時位置のリューズとバランスが取れているように感じる。タイメックス マーリンジェットの直径は38mmで、ステンレスススティール製。ムーブメントには日本のミヨタ社製自動巻きムーブメントを採用し、これが300ドル(日本円で約4万4000円)以下の価格帯を維持するのに役立っている。またねじ込み式のシースルーバックは、文字盤の形状を模しており、わずかにふっくらとした輪郭になっている。我々の考え決して雄弁な言い方ではないかもしれないが、この時計はあまり多くのことをせずに、同時に多くのことをしているような印象を受ける。モノトーンのカラーパレットにシンプルなダイヤルという抑制の効いたデザインに、マーリンファミリーのためのスペースエイジ的タッチと実験的な新しい構造でバランスを取ることで、マーリンジェット オートマチックはその奇抜さが魅力的でありながらも、ほぼすべての人が快適に自信を持って着用できるデザインの最適解を見事に実現した。特に38mmというサイズ感(私はとっても着用しやすい)、滑らかでクリーンな丸みを帯びたライン、そしてネイビーブルーの編み込みストラップの質感の高さが気に入っている。なによりSS製ブレスレットを装着するよりもこっちのほうがずっといい選択だと思う。ここは私の個人的な意見を挟む場所のため伝えておこう。ここ1年のあいだに発表された、これよりはるかに高い価格帯のモデルよりもマーリンジェット オートマチックほど私を興奮させたものはなかった。そして今回の発表で、タイメックスが2024年に向けてほかに何を準備しているのか気になってきた。基本情報ブランド: タイメックス(Timex)モデル名: マーリンジェット オートマチック(Marlin Jet Automatic)型番: TW2V72300直径: 38mm厚さ: 11.5mmケース素材: ステンレススティール文字盤: シルバーインデックス: アプライドバー防水性能: 50mストラップ/ブレスレット: ネイビーの編み込みストラップムーブメント: Miyota社製自動巻き価格 & 発売時期価格: 289ドル(日本では税込予価5万5000円)

ジャガー・ルクルト マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・エナメルが新登場。
2013/11/13
新たに世界限定20本のハイエンドコレクションとしてラインナップを魅力的に彩る。ジャガー・ルクルトスーパーコピー時計 n級は、2019年にマスター・ウルトラスリム限定3部作として、3本の新モデルを発表した。そのひとつが世界限定50本のマスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・エナメルだった。本作はそのバリエーションモデルであり、前作と同様、ムーブメントには2009年に国際クロノメーターコンテストで賞を獲得したCal.978のアップデート版となるCal.978Fを搭載している。このCal.978Fはチタン製ケージを含む77個の部品で構成され、その重量はわずか0.5g未満。規則的な振動を得るべく取り付け部で一定の曲線を描くようにデザインされた平ヒゲゼンマイを備えており、これによって優れた精度を実現させたという。1946年に最初のトゥールビヨンムーブメントを制作して以来、ジャガー・ルクルトはジャイロトゥールビヨンに代表されるように多くの新型トゥールビヨンや、シリンダー型ヒゲゼンマイなど伝統的な時計づくりにだけ捕われることなく画期的な発明を実現してきた。特にヒゲゼンマイに関しては、自社で製造できる高度な専門技術を持つ数少ないブランドのひとつであったことから可能となったもので、前述の平ヒゲゼンマイもその賜物だ。前作はこのムーブメントをホワイトゴールドケースに収めたが、本作ではフルポリッシュ仕上げのピンクゴールドケースを採用した。トゥールビヨンと日付表示を際立たせる背景でもあり、手首が動くたびに光が反射してさまざまな表情を与えるのがダイヤルに施されたサンレイギヨシェ仕上げのパターンだ。手作業で施されたこの装飾は180本のサンレイから成り、それぞれ手動でロゼット模様機(ローズエンジン旋盤)を用いて6回加工する必要があり、計1080回もの加工が必要となる非常に手間のかかる手法で製作されている。ギヨシェ装飾職人は自身の目と手だけを頼りに、すべての線を真っ直ぐに等間隔でダイヤルの中心から端まで放射状に広がるよう描かなければならない。さらに日付が表示される12時位置のインダイヤルには手作業でサーキュラーパターン(フランス語でアズラージュ)のギヨシェ仕上げが施され、サンレイ装飾のなかで繊細な質感とコントラストを作り出している。この装飾もまた驚異的な精度を要するもので、最終的にはギヨシェ装飾職人の手による計1100回を超える作業を経てようやくダイヤルが完成する。メインダイヤルのギヨシェ仕上げが完了すると、今度はエナメル職人がグラン・フー エナメルを複数の層(1回に1層ずつ)に塗布。続いて800℃での焼成と冷却を繰り返すことで、希望の色合いや濃さを生み出す。新作では新開発のブルーの色合いを採用。この色は顔料をさまざまな割合で混ぜ合わせ、その結果を繰り返し検討することで生み出されたものだという。グラン・フーエナメルは焼成の結果が予測不可能であるため、完成までにはプロセスを繰り返し行う必要があり、完成までに長い時間を要する。そんな多くの時間とさまざまな工程を要するマスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・エナメルは前作が世界限定50本だったのに対して、本作はさらに少ない20本の限定モデルとしてラインナップに加わる。既存の日付表示を持たないマスター・ウルトラスリム・トゥールビヨンとともに販売されるが、日本での価格についてはともに要問い合わせだ。ファースト・インプレッション前述のとおり、本作は2019年に発表された限定版のマスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・エナメルのバリエーションモデルで、搭載キャリバーは同じ。加えてブルーエナメル仕上げのギヨシェダイヤルを採用しているところも基本的には同じである。では、見どころはどこかというと、ディテールのわずかな違いにある。12時位置に設けられた日付表示インデックスがダイヤルと同様のブルーになっていることに加えて、6時位置の60秒で1回転するワンミニッツトゥールビヨンの目盛りがケースや針・インデックスと同じくピンクゴールドになっているのだ。このおかけで日付表示はブルーのダイヤルになじみ、トゥールビヨンの存在感が強調されている。さらに前作では9時位置に配されていた“AUTOMATIQUE”表記も本作ではなくなったことで、よりダイヤルデザインがすっきりとした。2019年版のマスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・エナメル。さらに注目したいのは、前述のワンミニッツトゥールビヨンの目盛りに立体的なエンボス加工が採用されているというところだ。プレスリリースによれば、トゥールビヨン開口部を際立たせる秒目盛りはレーザーで立体的に刻印されたものだという。ちなみに日付表示インデックスも単純なプリントではなく、アプライドのインデックスの上にエナメルで仕上げるという手間のかかる仕様。日付表示をダイヤルになじませ、トゥールビヨンの存在を強調しつつも、高い視認性が確保されているのだ。前作ではそれぞれプリント仕様とし、視認性は十分に確保されていたが、新作のディテールのほうがより洗練された印象を与える。これはあくまでも筆者が個人的に抱いてきた感想に過ぎないが、かつてのジャガー・ルクルトは“技術屋”“ムーブメント屋”というイメージが非常に強く、ムーブメントや機構は他ブランドと比べてアタマひとつ抜き出た印象があったものの、製造コストの多くを中身に注ぎ、ケースやダイヤルなど外装の作りはイマイチという印象が拭えなかった。もちろん本作が高額なハンエンドモデルであるからコストがかけられているという点は否定できないしまだ画像でしか確認できていないため断言はできないが、アップデートされたマスター・ウルトラスリム・パワーリザーブを見ても、近年のジャガー・ルクルトのダイヤルの質感はずいぶんよくなっているのではないだろうか。ムーブメントについては古くから定評のあるジャガー・ルクルトだけに、外装の質感の向上はより時計を魅力的にする歓迎すべき傾向だと思う。ADVERTISEMENT基本情報ブランド: ジャガー・ルクルト(Jaeger-Lecoultre)モデル名: マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・エナメル(Master Ultra Thin Tourbillon Enamel)型番:Q13224E1直径: 40mm厚さ: 12.13mmケース素材: 18Kピンクゴールド文字盤色: ブルーのグラン・フー エナメル、サンレイギヨシェ仕上げインデックス: アプライド夜光: なし防水性能: 5気圧ストラップ/ブレスレット: ブルーのアリゲーターストラップ、小さな鱗模様入りムーブメント情報キャリバー: 978F機能: 時・分表示、12時位置に日付表示、6時位置にトゥールビヨン直径: 30.7mm厚さ: 7.1mmパワーリザーブ: 45時間巻き上げ方式: 自動巻き振動数: 2万8800振動/時石数: 35価格 & 発売時期価格: 11万ユーロ(税抜。日本円で約1755万円)発売時期: オーダー受付中限定: 世界限定20本

ジャガー・ルクルトのなかでも特に薄型でエレガントな時計がラインナップされるコレクションだ。
2013/10/30
ジャガー・ルクルトはマスター・ウルトラスリムコレクションの新作で、パワーリザーブの大幅延長とケースのスリム化を両立してみせた。20世紀初頭に登場した極薄の懐中時計に敬意を表し、パテックフィリップスーパーコピー時計 代引きベゼルと裏蓋の外周をグッとシャープに仕上げた時計はどれもドレスシャツの袖口にも無理なく収まる。そんな同コレクションより、2024年の初めにふたつのモデルのアップデートに関するニュースが届いた。ひとつは、マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン・エナメル、そしてもうひとつが、今回紹介するマスター・ウルトラスリムのパワーリザーブ表示搭載モデルだ。名前もマスター・ウルトラスリム・リザーブ・ド・マルシェから変更され、よりわかりやすくマスター・ウルトラスリム・パワーリザーブとなっている。今回のアップデートに関するポイントは大きくふたつある。まずは、ダイヤルのデザイン変更について。シンメトリーを意識したパワーリザーブ、デイト、スモールセコンドの配置は変わらないものの、それぞれの要素は既存モデルと比較してかなり大ぶりに調整された(特にデイトは、日付のプリントもサブダイヤル内に収められることでスモールセコンドと同じ大きさまで広げられている)。また、細かなところではパワーリザーブの表記にも変更が入っており、10、20、30といった時間表示から4分の1、2分の1と残量を割合で示すようになっている。楔形のインデックスは細く長く、さらにシャープになり、ダイヤルの表面にはサンレイ仕上げと外周に向かって色が深まるブルーグラデーションが施された。なお、ストラップにはダイヤルと調和するネイビーブルーのアリゲーターストラップを採用している。そして、もうひとつの大きな改良点がパワーリザーブの延長だ。既存モデルが最長43時間であったのに対し、新作ではムーブメントの厚みを変えずに1.5倍以上の70時間に強化している。これはCal.938をベースに、香箱デザインの一新、シリコンパーツの採用による伝達効率の向上といった改善を加えることで実現したものだ。新作マスター・ウルトラスリム・パワーリザーブは、現在18Kピンクゴールド1型のみの展開となる。価格は税込308万円で、すでに受注を開始している。ファースト・インプレッション既存モデルであるマスター・ウルトラスリム・リザーブ・ド・マルシェはダイヤル上の各要素の主張は控えめで、どちらかというとクラシカルな印象が強かったように思う。カラーバリエーションもSSケースにシルバーダイヤル、PGケースにエッグシェルベージュのエナメルダイヤルと、いかにもドレスウォッチらしい品のある色味で揃えられていた。それらと比較すると、今回のマスター・ウルトラスリム・パワーリザーブは総合的に見てスタイリッシュかつモダンな印象に仕上げられている。ブルーグラデーションのサンレイダイヤルとPGケースの取り合わせは、遠目に見ても華やかだ。また、パワーリザーブをはじめとしたサブダイヤルはマットに仕上げられたことで、ダイヤル表面とのコントラストが強調されている。なお、前述したように各サブダイヤルは既存モデルと比較してひとまわりもふたまわりも拡大された。これによってダイヤル上でかなりの面積を占有することになったが、シャープになったアワーマーカーとラグ、サブダイヤルの針の形状変更(ドーフィン針で統一)などの調整によってバランスがとられている。全体に一体感が生まれ、非常に洗練された顔立ちに仕上がった。そして色だけでなく、機能面のアップデートもこの時計を現代的な一本に押し上げている。時計製造技術の発展に伴ってパワーリザーブは年々改善され続けており、いまや比較的手の届きやすいレンジのモデルでも3日巻きどころか5日巻きをうたったものも珍しくない。これは時計に使い勝手と実用性を求める現代消費者の心理を反映してきた結果のように思えるが、薄さにこだわるドレスウォッチにおいてはまだまだ40時間、50時間あたりが一般的だ(もちろん例外として、ブルガリのオクト フィニッシモ エイトデイズやブランパンのヴィルレ ウルトラスリムのように、ロングパワーリザーブと薄さを圧倒的な技術力で両立させた時計もある)。そのなかにあって、70時間のパワーリザーブはこの時計を選ぶひとつの理由になる。この約3日間のパワーリザーブについてはよく“金曜の夜に時計をはずして置いておいても、月曜の朝に時刻調整をすることがない”と表現されるが、この便利さは実際に体験してみるとよくわかる。特に、オフの日の出番が少なそうなマスター・ウルトラスリム・パワーリザーブのような時計ならなおさらだ。なお、サブダイヤル上で“70”の数字を強調していない点に僕は好感を抱いた。割合による残量表示はひと目で把握しやすく、個人的に合理的だと思う。また、ムーブメント自体の信頼性は高めながらも4.97mm厚の薄型設計を維持した点は賞賛すべきだ。スペックの向上がケースの厚みに反映されてしまっては、ジャガー・ルクルトのドレスウォッチカテゴリを担うコレクションとしては本末転倒だろう。しかも今作においては、ケースの厚みは前作の9.85mm厚から8.95mmへと1mmも絞られている。このサイズダウンがどのようにして実現したか、実機を手に取るタイミングがあれば確認してみたいが、新作のエレガンスをより高める要因のひとつになっていることは間違いない。改めて、今回行われたのはマスター・ウルトラスリムコレクションのパワーリザーブモデルにおける現代的な洗練だ。フォーマルな場に合わせたい薄型時計としての魅力を維持しながら、スペック面で昨今の需要に配慮した純粋なアップデートが施されている。グッとモダンになったデザインについては好みが分かれるところかもしれないが、日常使いもできるドレスウォッチを検討しているならウィッシュリストに追加しておいて損はないだろう。基本情報ブランド: ジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre)モデル名: マスター・ウルトラスリム・パワーリザーブ型番: Q137258J直径: 39mm厚さ: 8.95mmケース素材: 18Kピンクゴールド文字盤色: サンレイ仕上げのグラデーションブルーインデックス: アプライド夜光: なし防水性能: 5気圧ストラップ/ブレスレット: ブルーのアリゲーターストラップムーブメント情報キャリバー: Cal.938機能: 時・分・センターセコンド、デイト、パワーリザーブ表示パワーリザーブ: 約70時間巻き上げ方式: 自動巻き振動数: 2万8800振動/時価格 & 発売情報価格: 308万円(税込)

今日オメガが発表したスピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン アポロ8号エディションがそうだ。
2013/09/26
時計の小さな変更を理解するためには、しばしばルーペ以上のものが必要になることがある。しかし時としてブランドがオリジナルの精神を維持しつつ、ときには誰も予想だにしなかったような、意義深いアップデートを時計に加えるブランドもある。オメガスーパーコピー 激安オリジナルデザインは、ミッションの50周年を記念して2018年に発表された。他の追随を許さないジェームズ・ステイシーが、その時計のHands-On記事を上げている。彼は当然のことながら、無事に帰還するまでに10回ほど月面を周回した旅について語る一方で、現行のダーク サイド オブ ザ ムーンシリーズよりもユニークな美的アップグレードを果たしたことについても深く追求した。文字盤の表面にムーンパターンをあしらったセミスケルトン仕上げの文字盤レイアウトと、44.25mmのセラミック製ケース、当時オメガの主力ムーブメントであったCal.1861を搭載している点などだ。これは当時のムーンウォッチにも搭載されていた。Omega2024年版の新しいダーク サイド オブ ザ ムーン アポロ8号。Omega文字盤の仕上げを比較するために、2018年版のアポロ8号モデルの写真も置いておく。文字盤の仕上げからムーブメントの仕上げ、ケースの仕上げに至るまで、そのすべてがDSOTM(ダーク サイド オブ ザ ムーン)シリーズで今まで見たことのないエネルギーをもたらした。どうやらアポロ8号はブランドの念頭にあったようで、オメガはこの時計を選び、美観と機能の両面でマイナーではあるものの意味のあるアップグレードを行った。主なマイナーアップデートのひとつは、新しいムーブメントのCal.3869で、ブラック加工されたメインプレートとブリッジに、レーザーアブレーションされた月のレリーフを施している。この新しいムーブメントは、表側(文字盤)は地球から見た月の眺めに、裏返すと月面のダークサイドになるという、全体的に新しいデザイン理念を表現した。Omega旧モデルにCal.1861を搭載していたと考えると、今回のCal.3869の採用はダーク サイド オブ ザ ムーンがMETAS認定のムーブメントで打ち出していくという意味でも画期的な出来事である。今回のアップグレードにより、直径は従来の44.25mmを維持し、厚さは13mmへと若干増加した。価格は165万円から220万円(税込)へと大幅に上昇したが、これは新しいムーブメントと高いレベルの仕上げに起因する。もうひとつ新しい点として、今回初めて聞いた“特許出願中のスモールセコンド針”があり、これは私のお気に入りのディテールである。この9時位置のサターンV型ロケットの形をした針は、素晴らしくもマニアックだが、それに劣らずクールだ。正直なところ、この記事の準備のほとんどの時間を、針のマクロ写真を見つめることに費やした。そこには、実際に見るのが待ちきれないほどの深みとディテールがある。Omegaオメガの説明によると、“レーザー旋盤加工で作られた3D構造に、ホワイトのニス、レーザー加工による装飾とブラックのカラーリングがされたデザイン”だという。よく見て欲しい。超ミニチュアの秒針が特許を必要とするなら、私は大賛成である。DSOTMの大きさについてはどんなことを言おうと構わないが、“これが42mmだったらよかったのに”という議論はひとまず置いておこう。オメガがこのシリーズの時計で大型サイズを維持していることを評価している。セラミックケースを使用するのはそれだけで大変なことだが、その大きさがより特別感を高めているようにも感じる。また、サターンVの針が、もっと小さなケースサイズだとどれほど小さくなっていたのかは誰もわからない。まずロケットの針を持ったスピードマスターが登場したことに感謝をしよう。近いうちにこの実機を見たら、必ず感想をお届けしよう(期待していてくれ)。Omegaオメガ スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン アポロ8号、Ref.310.92.44.50.01.001。ブラックセラミックケース、44.25mm径×13mm厚×ラグからラグまで50mm、ラグ幅21mm、50m防水。METAS認証の手巻きCal.3869、パワーリザーブ約50時間。価格は220万円(税込)

グランドセイコー ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 銀座限定モデル SBGH317
2013/08/28
グランドセイコーから2024年最初の新作として、銀座の街並みを包む夜明けの薄明かりをテーマにした限定モデルが発表されました。ヘリテージコレクションに内包される本機は、直径40mm、厚さ12.9mmのステンレススティールケースを採用し、ダイヤルには銀座の街並みを抽象的に表現した銀座グリッドパターンが施されたモデルです。スーパーコピーn級品 代引きこの独特なパターンは、上空から見下ろした際に通りが格子のように交錯する銀座の街を12時位置が北の方角と重なるようなレイアウトで表されたものです。光の角度によってそれぞれのグリッドが不規則に異なる反射を見せます。この銀座グリッドパターンと薄紫色のカラーと組み合わせによって、人通りもまばらで静まり返った夜明けの銀座の雰囲気を演出しているのです。グランドセイコーが銀座グリッドパターンを採用する限定モデルをリリースするのは本作が初めてではありません。2022年のSBGH297、2023年のSBGH315に続いてこれが3作目となります。これまで同様に銀座の店舗(全6店)のみでの取扱となりますが、最新のSBGH317の限定数は前年モデルよりも130本多い530本。これまでの銀座グリッドパターンモデルの人気とインバウンド需要の回復を示唆しますが、実際のところ銀座の並木通りに昨年オープンしたグランドセイコーフラッグシップブティック 銀座並木通りが販売店舗に加わったところが一番の理由でしょう。内部に搭載されるムーブメントは、グランドセイコー スタジオ 雫石で組み立てられたCal.9S85。3万6000振動/時のハイビートムーブメントで約55時間のパワーリザーブを備えています。ケースバックはトランスパレントバック仕様で、中央にグランドセイコーの獅子の紋章と銀座限定モデルであることを示す「GINZA LIMITED EDITION」の文字が配されています。新作のグランドセイコー ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 銀座限定モデル SBGH317は、84万7000円(税込)で、1月19日(金)から発売されます。取扱店舗は銀座にある以下の6店舗のみとなります。・グランドセイコーフラッグシップブティック 銀座・グランドセイコーフラッグシップブティック 銀座並木通り・グランドセイコーブティック 銀座・銀座三越 新館4階 ウォッチ・松屋銀座 時計サロン・日新堂 銀座本店ファースト・インプレッション銀座グリッドパターンのグランドセイコーはオリジナルモデルの登場時から非常に人気の高いものでした。同じダイヤルパターン名ではありますが、それぞれ少しずつ異なるもので、2022年のSBGH297は、スカイブルーダイヤルに文字通り銀座の地図が印字されたようなデザインでした。続く2023年のSBGH315は、型打ちの格子模様の上に透明印刷されたグリッドパターンを重ねた群青色のダイヤルとなり、前モデルよりも立体感がありました。そして2024年新作として登場した本作はさらに視覚的な面白みが追求されたモデルです。グランドセイコー ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 銀座限定モデル SBGH317グランドセイコーの時計は、セイコースタイルと呼ばれる独自のデザイン言語を軸にデザインされています。光と影を巧みに操るのが特徴で、様々な傾斜を持つ平面が組み合わされたケースは、同社のシグネチャーです。質感のあるダイヤルもブランドの個性のひとつで、僕は立体感のあるテクスチャを備えたダイヤルこそ、グランドセイコーのスタイルを最も楽しめるモデルだと考えています(もちろん黒漆ダイヤルに蒔絵が施されたSBGW295も大好きですが)。そのため1作目よりも地図の印象が薄く、より立体感のある石畳のような雰囲気の本作は、これまでのモデルのなかで個人的に最も好みです。グランドセイコー ヘリテージコレクション メカニカルハイビート 36000 銀座限定モデル SBGH317のケースバック唯一気になる部分は、ケースバックのグランドセイコーロゴと「GINZA LIMITED EDITION」の印字です。限定モデルであることを強く主張したい人にとってはいいかもしれませんが、ムーブメントの鑑賞を遮るものです。通常モデルの透かしのような控えめなデザインのものにするか、あえてソリッドバックにしてしまう方がいいのではないかと感じました。2024年、グランドセイコーは銀座グリッドパターンの限定モデルで幕を開けました。ブランドにとって象徴的な創業の地、銀座をフィーチャーした本作は、特に海外からの訪日観光客も増えるなか、国内外の時計愛好家の目を惹きつけるモデルです。ブランドの新作が一挙に発表されるWatches & Wondersは今年は4月開催。今年は何が登場するのか、今から待ち遠しいですね。基本情報ブランド: グランドセイコー(Grand Seiko)モデル名: ヘリテージコレクション メカニカルハイビート36000 銀座限定モデル(Heritage Collection Mechanical Hi-Beat 36000 Ginza Limited Edition)型番: SBGH317直径: 40mm全長: 47mm厚さ: 12.9mmケース素材: ステンレススティール文字盤色: 薄紫色の銀座グリッドパターンインデックス: アプライド夜光: なし防水性能: 日常生活用強化防水(10気圧)ストラップ/ブレスレット: ブレスレットムーブメント情報キャリバー: Cal.9S85機構: 時、分、秒、日付直径: 28.4mm厚さ: 5.9mmラグ幅: 21mmパワーリザーブ: 約55時間巻き上げ方式: 自動巻き振動数: 3万6000振動/時(5Hz)石数: 37石クロノメーター認定: なし追加情報: 平均日差+5〜-3 秒(静的精度)、日差+8〜-1秒(携帯精度)価格 & 発売時期価格: 84万7000円(税込)発売時期: 1月19日(金)限定: あり、530本(銀座エリアの6店舗のみ)

時計ブランドが小振りな、ミドルサイズの時計を発売し始めたように感じる。
2013/08/28
これは幅広い手首サイズに対応する新しいオーヴァーシーズであり、ミドルサイズウォッチの未来(そして過去)を感じさせる時計だ。私が言っているのは直径33〜37mm径で、小ぶりな時計を購入すると仮定した場合に、購入者が何を望むかという古くさいがおそらく現代的な想定を取り払ったものである。これはフルスペックのダイバーズウォッチ(チューダー ブラックベイ 54を参照)からスポーツウォッチ(ブラックセラミックのロイヤル オーク 34mmを参照)まで、すべてが小ぶり化していることを意味する。これらの大手メーカーの、カタログ全体の平均直径はあまり変わっていないとしても、各ブランドは小ぶりな時計の需要に応えるべく、ロレックススーパーコピーn級品 代引きより多くの努力を払っているように見える。vacheron constantin overseas 34.5mmvacheron constantin overseas 34.5mm34.5mmのオーヴァーシーズ ピンクゴールド。vacheron constantin overseas 34.5mmそれからステンレスも。このダウンサイズ時代のなか、ヴァシュロン・コンスタンタンが2023年3月に投入した最新作がSS製のRef.4600V/200A-B9805Nと、5Nピンクゴールド製のRef.4600V/200R-B979というオーヴァーシーズ 34.5mmである。基本的には41mmのオーヴァーシーズをただ小型化しただけだ。ダイヤモンドもサファイアもない、奇妙な日付位置やスモセコもないし、ほかの“大ぶりな”時計のダウンサイズ版ではないと示すかのような奇妙な針や、その他のデザイン修正も一切ない。手首が細く、さらに小ぶりな時計が好きな私にとってこの事実自体が、34.5mmのオーヴァーシーズをヴァシュロンのラインナップに加えるほど価値のあるものにしている。ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズの歴史vacheron overseas 1990s ref 42050 and 42052初代オーヴァーシーズ 35mmであるRef.42050と42052は、1996年発表の37mm径オーヴァーシーズの直後に登場した。オーヴァーシーズの新作を紹介する前に、その歴史を簡単に振り返っておこう。ヴァシュロンがブレスレット一体型のスポーツウォッチに初進出したのは1977年。創業222周年を記念して発表した、“222”からスタートする。若き日のヨルグ・イゼック(Jorg Hysek)によって設計されたそれは、インヂュニア、ロイヤル オーク、ノーチラスに対するVCの答えであり、後者ふたつとキャリバーを共有している(ジャガー・ルクルトのCal.920がベース)。その後、ヴァシュロンは333やフィディアスなどのスポーツウォッチを追加で発表した。しかし、ヴァシュロンのスポーツウォッチに革命を起こし、最大の成功を収めたのが、1996年に発売された“オーヴァーシーズ”だった。これはVCがヴァンドーム(現リシュモン)に買収された直後に発表されたもので、ディノ・モドロ(Dino Modolo)とヴィンセント・カウフマン(Vincent Kauffman)を含むチームによってデザインされた。vacheron overseas 2222022年に発表されたヴァシュロン ヒストリーク 222。ヴァシュロンは1996年から2004年にかけて、初代オーヴァーシーズの37mm、35mmのミドルサイズモデルをさまざまなケース素材と文字盤カラーで製造した。オリジナルリファレンスの42040、42042、42050、42052についての詳細は、Watch Brothers Londonのコレクターズガイドがおすすめだ。デザインからスペックまで、第1世代の37mmと35mmのオーヴァーシーズはほぼすべての点で似ている。あえてこのことを述べたのは、オーヴァーシーズのデザインはどのようなサイズであっても機能するものとして考えられていたと示すためだ。90年代にはさらに小型な(そしてクォーツの)24mmバージョンもあった。2016年、ヴァシュロンは現行の第3世代オーヴァーシーズ(Ref.4500V系)を発表した。現行のオーヴァーシーズは2世代目に比べて、よりエレガントかつ洗練されたスポーツウォッチに仕上がっている。文字盤は滑らかなグラデーションブルーで、ベゼルには8つではなく6つのノッチを採用し、サファイア製シースルーバックからはゴールドローターとジュネーブストライプで仕上げた自社製キャリバーが鑑賞できる。ADVERTISEMENTミドルサイズの新型オーヴァーシーズvacheron overseas 34.5mm pink goldvacheron overseas 34.5mm stainless steel Watches & Wonders 2023では、34.5mmのSSとピンクゴールドのオーヴァーシーズが発表され、これにより現行のオーヴァーシーズコレクションが充実した。41mmモデルと同様、グラデーションブルーダイヤルを持つ2種類で展開し、大型モデルからデザインの多くを引き継いで数ミリ縮小された。 サイズは直径34.5mm、厚さは9.3mm(ラグからラグまでは約42mm、ラグ幅は約18mmだ)で、36mm径のラウンドウォッチのプロフィールとほぼ一致する。例えば、私のロレックス エクスプローラーのラグからラグまでは43mmである。vacheron overseas case profile34.5mmのオーヴァーシーズは、いずれも厚さ9.3mm。 ブルーダイヤルは光の加減によって、深みのあるダークネイビーから鮮やかなロイヤルブルーまでさまざまな色が現れる。ロイヤル オークのタペストリーやノーチラスの水平エンボスと比べるとシンプルだが、光を巧みに操ることで質感の不足を補っている。41mmのオーヴァーシーズと比較して、ヴァシュロンは賢明にも外側のセコンドトラックを省いた。これが含まれていると、ただでさえ小さい文字盤を窮屈なものにしてしまう。ただ後述するように、この排除にはコストがかかる。vacheron constantin overseas 34.5mm steel 日付窓は3時位置にあり、日付ディスクはホワイトカラーとなっている。この窓は少し小さく感じる。例えばオーヴァーシーズ 41mmでは、日付窓を大きくするために3時位置のインデックス自体がなくなっている。これは文字盤のシンメトリーを高めるためだと思うが、私の好みとしては、単純に窓のサイズを確保して欲しかった。もちろん、これは商業的な配慮から日付窓が必要(必須!)とされ、ノンデイトのオーヴァーシーズは投入されないという前提のものだ(最高のモダンオーヴァーシーズには日付がないにも関わらず)。針とインデックスにはスーパールミノバが塗布され、その周囲を各ケース素材が囲っている。vacheron overseas 34.5mm and 41mm comparison34.5mmと41mmのオーヴァーシーズを比較。デザインは驚くほど似ているが、いくつかの違いはある。ひとつは、34.5mmのほうはセコンドトラックが付いた見返しリングを賢く取り除いたものだが、その代償として文字盤はわずかに小さく見える。もうひとつ34.5mmの日付表示窓は、3時位置のインデックスと完璧に重なるわけではない。 オーヴァーシーズのブレスレットはそのクラス最高のものだ。ベゼルと同じように、ヴァシュロンのシンボルであるマルタ十字のモチーフがあしらわれているが、押しつけがましくなければわざとらしくもない。ブレスレットにはサテン仕上げを施し、ポリッシュ仕上げされた面取りとインナーリンクがコントラストを演出している。滑らかでありながらしっかりしているなど、多くのモダンなブレスレットには難しいバランスだ。マルタ十字が手首周りをアーティスティックに飾る様は、実に魅力的である。ブレスレットはケースに接する部分が約18mmで、中央のマルタ十字が刻印された観音開きのバタフライクラスプまでテーパーがかっている。vacheron overseas 34.5mm braceletvacheron overseas braceletvacheron overseas bracelet 34.5mm クラスプの両側にはマイクロアジャスト機能が付いており、強く引っ張るだけでブレスレットが数ミリ伸びる。デザインだけでなく、オーヴァーシーズのブレスレットは機能性にも優れているのだ。ラグの内側にあるボタンを押し込むだけで、ブレスレットを簡単に取り外すことができ、ブルーレザーまたはラバーストラップと簡単に交換ができる。またストラップは、ケースのデザインとシームレスに調和するのもうれしい。ブルーレザーはドレスアップしてくれるがスポーツウォッチとしては十分にカジュアルで、ラバーの質感も素晴らしい。クラスプはデプロワイアント式で、工具なしでストラップを交換でき、ストラップが手首にスムーズにフィットする。 ブレスレットのフィット感や仕上げと同様、ストラップ交換の機能性も申し分ない。vacheron constantin overseas leather strapパッケージに含まれるレザー(写真上)とラバー(写真下)のオーヴァーシーズ。ブレスレットとストラップの取り外しのしやすさは業界トップクラスだ。vacheron overseas rubber strapvacheron overseas rubber strapオーヴァーシーズ 34.5mmの全体のバランス 続いてオーヴァーシーズ 34.5mmnの全体のバランスについて。私はミドルサイズのケースが好きだが、これらのスポーツウォッチを41mmから34〜36mmへと小型化する際の主な問題は、オリジナルの“ジャンボ”なエレガントさの一部を失う可能性があることだ。これらの大ぶりなスポーツウォッチを俯瞰で見ると、手首のための構造物のような、ブルータリズム的建築美を備えている。だが、ほんの少し斜めから見るだけで、実際に手首につけたときの薄さとエレガントさが備わっていることに気づく。vacheron overseas 34.5mm caseオーヴァーシーズのケースとブレスレットの仕上げは、サテンとポリッシュがミックスされている。 ミドルサイズのオーヴァーシーズは41mmより薄いが(9.3mm厚と11mm厚)、このエレガントさはいくらか失われていると感じる。はっきり言って解決策があるとは思えない。34.5mmの時計で、あの衝撃的な薄さを実現するのは難しい。言うまでもなく、ミドルサイズのオーヴァーシーズに堅牢なフルローターの自動巻きキャリバーを搭載し続け、かつムーブメントをさらに薄くすることは、おそらく技術的に容易なことではない(今回採用されたCal.1088/1は、すでにわずか3.83mm厚だ)。vacheron overseas caliber 1088 それ以上に、文字盤開口部がケースサイズに比べて少し小さすぎるように感じる。もう少しベゼルをスリムにして文字盤を少し大きくすれば、ミドルサイズのオーヴァーシーズを少しでも大きく感じさせるのに役立っただろう。比較的小さな文字盤は、時計を実際よりも小さく見せてしまう。これは41mm径のデザインから見返しリングとセコンドトラックを排除した結果でもあり、文字盤が大きくなったように見えるということでもある。vacheron constantin overseas 34.5mm pink gold 私は、1990年代に発売された初代オーヴァーシーズ 35mm(Ref.42050および42052)が好きなのだが、現行モデルにはベゼルのスリム化、リューズガード、やや大きめなリューズなど、オリジナルモデルが発揮していた存在感の特徴がいくつか欠けている。ただはっきり言って、私は現行オーヴァーシーズのすっきりとしたデザインのほうが好みだ。だがこのエレガントさは、ダウンサイズされたオーヴァーシーズでより目立つ存在感を犠牲にしている。着用感は?vacheron overseas 34.5mm wristshot34.5mmのオーヴァーシーズを、6.25インチ(約15.8cm)の手首に装着。vacheron overseas 34.5mmvacheron overseas 34.5mm ミドルサイズのオーヴァーシーズは6.25インチ(約15.8cm)の私の手首によくなじむ。確かに41mmよりいいし、毎日快適につけられる。 さらに、7インチ(約17.7cm)の大きな手首と、6インチ(約15.2cm)の細めな女性の手首でも数枚写真を撮った。オーヴァーシーズは6インチ(約15.2cm)の手首が完璧だったが、それ以上の手首には小さすぎたようだ。私の友人の手首は7インチ(約17.7cm)で、レザーストラップの最後の穴を使っていたため、オーヴァーシーズの中型モデルが想定している、手首の最大サイズを示唆しているようだ。vacheron overseas 34.5mm wristshot6インチ(約15.2cm)の手首に装着。 ミドルサイズのオーヴァーシーズは、41mmバージョンと比較して、フィット感、仕上げ、スペック、および全体的な使用感においてほとんど妥協がない。この34.5mmコレクションは150mの防水性を備え、ケースとブレスレットの仕上げは大ぶりな兄弟機と同様、ポリッシュ仕上げとサテン仕上げをミックスしている。この魅力的な仕上げは皮肉屋の時計ライターでさえも唸らせることだろう。最も重要な妥協点は、Cal.1088の約40時間というパワーリザーブである。Ref.4500の約60時間よりも明らかに短い。vacheron overseas wristshot最後に、7インチ(約17.7cm)の手首に装着。 特にブレスレットとのサイズ感のほうがしっくりきた。ストラップをつけると、私が好むモダンスポーツウォッチの雰囲気が失われてしまう。小さくてもしっかりしている感じだ。全体的に、この時計のフィーリングはやや小ぶりであり、それが全体的なバランスについて多くの時間を費やしてきた理由である。これは時計そのものと同じくらい、私自身ミドルサイズのオーヴァーシーズに期待していたことを物語っているかもしれない。個人的にはダイヤルをもう少し大きくすることが最大の解決策だった。

コレクターの、コレクターによる、コレクターのための時計。
2013/08/23
アウロ・モンタナーリ(Auro Montanari) 氏は、何事にも流されないクールな魅力を持っている。イタリア人コレクターであり時計学者でもある氏は、ヴィンテージウォッチの収集においてもっとも影響力のある人物のひとりだ。彼はInstagramや自身の著作物のなかで、ペンネームのもとにそのコレクションを紹介している。時計から始まり、RRLやヴィンテージのミリタリーウェアにいたるまで広く注がれる彼の愛に影響されて、初めてツイードジャケットを購入したり(私もそのひとりだ)腕時計に大枚をはたく気にさせられた時計愛好家も少なくないだろう。モンタナーリ氏については以前HODINKEEのTalking Watchesで紹介したことがある(1度だけでなく、2度も)が、ほんの1カ月前までここでは彼のことをジョン・ゴールドバーガー(John Goldberger) というペンネームで呼ぶのが暗黙のルールだった。ウブロスーパーコピーn級品その“ルール”を改めなければならなくなったのは、ファーラン・マリがレボリューションとモンタナーリ氏とコラボレートし、彼の収集体験と趣向を反映させた初の機械式クロノグラフ(計3モデル)を発表したときだ。そのプレスリリースには、モンタナーリ氏の名前が大きく掲載されている。かの有名なゴールドバーガー氏の正体については周知の事実だったが、これはある意味で、ペンネームを超えて彼自身が1歩踏み出したことを示す初めての機会となった。またこのことは、ファーラン・マリが単なるKickstarterの人気ブランドから、今後何年も注目されるに値する真の実力派ブランドへと成長するための最終ステップにもなった。モンタナーリ氏と知り合ってからというもの、彼は私に対して非常に冷静で、かつ嫌味のない誠実な態度で接してくれている。ポートレートの撮影では真剣な表情を見せる彼だが、その裏には、好奇心旺盛なコレクターたちとできる限りの情報を惜しみなく分かち合おうとする熱意が隠れている。そうそう、ランチを食べている最中に彼がポケットから時計を取り出し、親指の爪やナイフでケースを開けるのを見たことがある。Talking Watchesの場面を再現するためではなく、ムーブメントや ダイヤルの構造を見せるためだ。ここ数十年、ほとんど話題にのぼることのなかった無名のヴィンテージウォッチブランドの名前を私が口にしたときも、もちろん彼は携帯電話にその時計の写真を持っていた。モンタナーリ氏は誰もが一顧だにしないような希少な時計やデザインの数々について、数十年後にそれが途方もないコレクターズアイテムに変わるまで一貫した理解を示し続けてきたのだ。しかし、もしゴールドバーガー氏が、…つまりモンタナーリ氏が、あらゆる時計を見尽くしてきたコレクターとして時計のデザインに助言を与えてくれるのだとしたらどうだろうか。そのデザインを現実のものとするために、ファーラン・マリはもっとも価値のあるブランドのひとつに急成長を遂げたと私は考えている。少し大袈裟な表現かもしれないが、ファーラン・マリにとってこの出来事は大きな意味を持っている。同ブランドは、複雑時計工房ルノー・エ・パピの共同設立者であるドミニク・ルノー(Dominique Renaud)氏や時計師ジュリアン・ティキシエ(Julien Tixier)氏といったビッグネームと協力し、セキュラーパーペチュアルカレンダーをOnly Watchのために製作した。この時計の製品版は今年の後半に発表される予定だが、現時点では1本のみしか存在しない。そしてファーラン・マリにとってのすべての始まりは、クロノグラフだった。共同設立者であるアンドレア・ファーラン(Andrea Furlan)氏とハマド・アル・マリ(Hamad Al Marri)氏がKickstarterで5つの時計を発表したのは、2021年のことだ。それぞれが30年代から50年代の時計、特にフランソワ・ボーゲルがケースを手がけたパテック Ref.1463へのラブレターだった。とりわけ目を引いた(特に私のなかで)のは、その名も“タスティ・トンディ(Tasti Tondi)”と名付けられた1本だ。当時わずか320スイスフラン(日本円で当時約5万7000円)で、SS製のパテック Ref.1463という入手困難な名作にメカクォーツムーブメントを搭載した気の利いたモデルを手に入れることができたのだ。プッシャーや下向きに付けられたラグ、そしてボーゲルスタイルのケースバックが特徴的なこの時計は瞬く間に人気を博し、史上最高の時計のひとつとして知られるかの名品のテイストを、コストをかけずに身につけることができるアイテムとして注目された。本物を所有している人々も、心置きなく身につけられるファーラン・マリの時計を買い求めた。現在、中古市場では1200ドル(日本円で約17万5000円)前後で取引されている。ダヴィデ・パルメジャーニ氏の著書 『Patek Philippe: The Art of 'Tailor Made' Watches』に掲載されたオリジナルのスティール製パテック Ref.1463の写真の上で撮影された、ファーラン・マリの初代“タスティ・トンディ(Tasti Tondi)”。最初のファーラン・マリのクロノグラフは、直径が38mmで厚さは11.3mmだった。新作は2mm近く厚く13.2mmとなっていて、厚いミドルケースに強くカーブしたケースバック、さらに厚みのある(少なくともそう見える)ダブルドーム型サファイアがアクセントになっている。価格も初代の約8.5倍となる2750スイスフラン(日本円で約46万9000円)だ。しかし、それと引き換えに得られるのは、まるで最初からそうであったかのように完全進化を遂げたファーラン・マリである。以前、私は低価格帯の時計にスケルトンケースバックは必要ないと書いたことがある。スノッブ(俗物的、見栄っ張り)だと思われるかもしれないが...、子供のころに初めて手にしたフォッシルがムーブメントを見ることができるもので、世界で一番高価な時計を持っているような気分になったことを覚えている。しかし自分が時計やムーブメントに何を求めているのかを十分に理解していれば、スケルトンケースバックを持たないより薄くすっきりとした時計の方が期待に沿う場合もあるだろう。この点で、私はファーラン・マリに合格点をあげたい。彼らはまさに成功したのだ。実質的に2年ちょっとでブランドを築き上げ、“本当にいいものを知っている”ブランドから“本当にいいものを作っている”ブランドになった。ボーゲルケースバックの魅力やバランス、そして私が高く評価していた細やかな趣は多少失われてしまったが、3500ドル以下(日本円で約50万円)でセリタ製AMT5100 Mムーブメントがこの新しい時計に搭載されているのは素晴らしいことだ。サプライヤーによるムーブメントを不当に見下す人がいるという事実はさておき、これはほかのブランドが使用するようなセリタの純正ムーブメントではないことを指摘しておく必要があるだろう。彼らはこの取り組みについてあまり喧伝していないが(少々内部事情が関係する)、“Manufacture AMT SA”はセリタの子会社であり、顧客のためにカスタムメイドの高級“ビスポーク”ムーブメントを製造している。この時計に見られるのは、まさにそれだ。Ref.1463に搭載されたパテックのCal.13-130もバルジューのエボーシュをベースにしており、同機は今もなおもっとも愛されているクロノグラフムーブメントのひとつとなっている。ムーブメント自体にハイエンドな手仕上げの面取りが施されているわけではないが、価格に見合った見事な品質を備えている。極めつけは、これが58時間のパワーリザーブを備えた手巻きのコラムホイール式フライバッククロノグラフだということだ。最初にこの時計を手にしたときプッシャー(特にリセット)は硬かったが、少し慣らすだけで今ではバターのようになめらかに動くようになった。クロノグラフムーブメントの巻き上げも素晴らしく、歯切れのよいクリック感が味わえる。もちろん、この時計はメカクォーツ式のファーラン・マリよりも厚みがある。だが、オリジナルの“タスティ・トンディ”ことRef.1463はケース径が3mm小さいものの厚みは14mmで、内部にはダストカバーを備えておりケースバックはねじ込み式であったため、これぐらいのサイズでも問題になることはないだろう。昨年の夏にこれらの時計をこっそり見せてもらった。目にした瞬間、そのなかの1本を絶対に手に入れたいと思った。しかし正直なところ、すべてのモデルが私の好みに合致したわけではない。欲しいと思った時計のほかにも、ふたつのモデルが展開されていた(それぞれ単品と、3本がセットになった30個限定のボックスセットとして)。ひとつはサーモンとブラックのダイヤルに“タスティ・トンディ”スタイルのプッシャーが付いたもので、ウェイ・コー(Wei Koh)氏のデザインによるレボリューション限定モデルである。もうひとつは“ハニーブルー”で、ケースは上の時計と似ているが、ダイヤルはブルー、針とインデックスには23KイエローゴールドのPVD加工が施されている。Kickstarter時代からファーラン・マリを支援していたコー氏の功績は大きい。しかし、どちらも先週からつけているRef.3177-A “トープフライバック”ほどのまとまりは感じられなかった。ファーラン・マリ、レボリューションとアウロ・モンタナーリによる新しいコラムホイール式フライバッククロノグラフこれらの時計に関するファースト・インプレッションは、12月にマーク・カウズラリッチが紹介した記事に詳しく書かれている。私はモンタナーリ氏を友人と呼べる幸運な人間であり、プレスリリースによればこの時計はモンタナーリ氏に一番大きな影響を受けたモデルだということで、ある程度偏った見方をしていることは認める。しかしそれにしても、このシンプルな素晴らしさは否定できないと思う。この時計は、光の加減で落ち着いたグレーから砂のようなダークブラウンへと変化する、素晴らしいツートンの“トープ”ダイヤルを備えている。ツートンダイヤルはヴィンテージ パテックに見られるシルバーとホワイトのように、控えめなコントラストを持つものほど美しく見える。ブルーのダイヤルもいいのだが、ゴールドの針とインデックスがケースにマッチしていないのが少し気になる。シルバーのツートンダイヤルを持つパテック Ref.130のゴールドインデックスモデルがアンティコルムで高値で取引された例がある。もっと手ごろな価格で、フィリップスはゴールドダイヤルでツートンケースのRef.130を出品していた。私のお気に入りは、スティールケース、ゴールドベゼル&リューズに、ゴールドインデックスを備えた唯一のHausmann & Co.のサイン入りパテック Ref.130で、ダヴィデ・パルミジャーニ氏の新刊に掲載されている。当時参考にしていればきっと素晴らしいインスピレーションを与えてくれていただろうし、それによってベゼルとリューズもうまく調和していただろう。鮮やかなブルーは少しやりすぎな感じがするし、サーモンダイヤルも同様にコントラストが強いブラックのサブダイヤルやチャプターリングが大胆すぎる。しかしその点、トープはちょうどいい。これらの時計は疑いようもなく、歴史に敬意を払いながらも多くの人には手の届かない時計を模倣したものである。しかし私がもっとも気に入っている点は、再現というよりも熟考を重ねた結果の統合であるということだ。先週、私はモンタナーリ氏とランチをともにし、彼の時計に“ある”特徴を落とし込んだ理由を尋ねた。“オリーブ”スタイルのプッシャーは、彼が愛している初期のオメガ、ロンジン、エベラールのクロノグラフにちなんだものだと彼は語ってくれた。彼はまた、サンドイッチダイヤルに適切な深さを持たせるよう要求したという。そして、アンドレア・ファーラン氏がこのデザインを具現化したことを高く評価していた。実はこれが、なぜ私がこれほどまでにファーラン・マリというブランドに魅力を感じているのかの核心につながっている。彼らの最初の機械式ドレスウォッチのレビューでも触れたが、ファーラン・マリほどダイヤルの仕上げに価値を見出すブランドはないと思う。このプライスで、同様の配慮と気配りを大手ブランドから受けられるとは到底思えない出来映えだ。ダイヤルを写した次の4枚の写真を見れば、奥行き、巧みにデザインされたリーフ針、インデックスやプリントのクオリティなどがわかるだろう。彼らはスイスでダイヤルを生産しないことでコストを節約しているが、そのことについて私はまったく気にしていない。このレベルの品質を維持できる限り、私はこのブランドのファンであり続けると思う。

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